WOODSTAMP COFFEE ROASTERS
長田麻央 さん
– WOODSTAMPさんでは現在どのような事業を行なわれているのでしょうか?
現在WOODSTAMPではベトナムのサプライアーからブラジル、エチオピア、ケニヤ産の豆を仕入れてカンボジア国内で焙煎して販売しています。販売先としては主にはレストランやカフェなどの飲食店ですが、ヘアサロン、ホテル、個人のお客様にもご購入いただいています。
– カンボジア産の豆は扱ってないのですね。
はい、現時点ではカンボジア産の豆は扱っていません。カンボジアで栽培されている豆自体はいいものなのですが、それ以外の部分で問題があり、商品として扱える豆はまだ見つかっていません。具体的には、私自身がコーヒー豆農家に行って出荷までの工程を見ましたが、本来熟れている豆だけを選んで収穫しなければならないところを、枝ごとごっそり収穫してしまっていたり、保存方法も単に天日干しにしてしまっており、乾燥後の実から殻を取り豆を取り出す工程でも適切な器具を使用していないことで、出荷時には豆にばらつきがあり、中には欠けているものも混ざっていました。
– そうなると商品として扱うのは難しいかもしれませんね。
ただ豆自体はいいものですし、栽培もしっかり傾斜のある場所で行われていますので、収穫、保存の質が上がればカンボジア産の豆を使いたいという思いは当然あります。
コーヒー豆というもの自体、どこでも栽培できるものではなく、赤道付近の限られた気候でしか栽培できないものですので、それが出来るせっかくの環境をもっと有効に活用させれればと思っています。
まだ商品として扱うかは未定ですが、私の知人の協力のもと、しっかりとした収穫器具で収穫し、適切に保存されたカンボジア産の豆が近く手に入りそうです。私自身もカンボジアでコーヒー豆を焙煎している以上は地産地消となれば最善だと考えていますので、この豆の質には期待しています。
– WOODSTAMPとしては今後どのような展望をお持ちでしょうか?
カンボジア産の豆を扱いたいという思いもありますが、ミルクや砂糖と混ぜなくとも美味しく飲めるコーヒー豆を焙煎し続け、それをより多くの人に味わっていただきたいです。カンボジアでは深煎りの豆を使って出したコーヒーにミルクや砂糖、練乳を混ぜて飲むというのが主流ですが、私個人としてはコーヒー豆そのものの味を楽しむ飲み方が今後より広まっていくことを期待しています。