//カンボジア初の外資系自動車学校

カンボジア初の外資系自動車学校

Minami(CAMBODIA) Co., Ltd.
CEO 小林 良介さん

– 自動車学校として海外進出したきっかけを教えてください。

 実は海外は三年前にベトナムに進出したのがきっかけでカンボジアは2カ国目になります。日本では少子化問題や車ばなれが問題視されていますが、実際の29歳までの免許取得率は変わってないんです。結局免許は取るけど、人口は圧倒的に下がって行っているところにさらに僕らは自動運転がくると見ている。免許自体がなくなることはないと思いますが、ものすごく簡素化されてしまって安価に取れるものになると思っていて、だからこそ収益をどうあげていくか、会社を存続させていくかを考えなければならないという事がきっかけですね。

– 他社での海外進出の実績はあるんですか?

 ホンダさんの自動車学校が日本全国で展開されているんですが、同じ年くらいにシンガポールに進出されています。それ以外には聞いたことないですね。

– するとチャレンジ面が大きいのではないですか?

 そうですね。なのでベトナム進出は弊社だけではなく我々を含めた日本の自動車学校3校、自動車学校用のシステムを作っている会社がありまして計4社で合弁会社を作ってベトナムに出ました。

– なぜ最初にベトナム。2カ国目にカンボジアを選ばれたのですか?

 まだモータリゼーションが発展していない所だとすぐに自動運転が入る事がないので、まずはベトナムを継続しつつ次を考えた時に、ベトナムは外資規制の問題もあり、後は日本と同じコースを持たないといけないとか基本的に人が採点するとゆうことに対して信用がないので全部センサーでやらないといけない。練習も試験も。そうするとかなりの設備投資が膨らむので初期投資が少なく外資100%で出来てコースも持たなくていいカンボジアを選びました。

– しかし実際はそこまでスムーズにはいかなったそうですが、当初の予定と実際に来てのギャップはありましたか?

 我々がカンボジアに進出を決めたのが昨年の1月で、当初は6月オープンを目処にしていて遅れても9月にはオープンできるかと考えていましたが、実際には1年半も遅れてしまいました。

– カンボジアにとっての自動車学校で外資の進出が初めてというところも時間がかかった原因なんでしょうか?

 そもそも自動車学校に外資規制がなく、100%外資で出来るということだったんですが、実際には法人設立にとりかかった時に急遽、外資規制が入りまして51%カンボジア人が持たないといけないということになりました。なのでそこから一気に転換をしてパートナーを探さないといけなくり、ようやく見つけたパートナーとやっていくことになりました。

– 急に規制が入ることなんてあるんですね

 そうですね。外資規制が入る入らないもそうですし、カンボジア法人でもこれまで自動車学校を新設するというのがあまり活発ではなかったそうなんです。なのでライセンスと取るのに必要な条件、書類とかを含めて弁護士事務所の協力を得ながらやりましたが、公共事業運輸省の前大臣から新大臣になってほとんど更新されていないので、役所側も一から新しく作っていくところもありまして、必要な事項が変わってきたりとかそういう事もあったようで。

– スタッフをもう雇ってしまっている訳ですよね。そうするとライセンスが降りない間も支出だけがかさみ続けていく訳ですが、いつライセンスが降りるか分らない中で撤退は考えましたか?

 ライセンス取るためには自動車学校で教える人の資格もありまして、それを持っている人が最低2人いないといけないんです、もちろん雇用契約を結んでいますがライセンスが取れたら雇用しますと、それまでは協力してくださいという形でそれまでは成功報酬という形で手伝ってもらっていました。なので毎月毎月出ていくわけではなかったですね。それでも家賃などがありますので別の事業の日本語学校やハイヤーなどを先に開始できるように動きました。

– 日本語学校をやろうと思ったのはなぜですか?

 我々はあくまで教育業なので自動車学校というものから業態を変えたとしても教育業であり続けるしかないなと思いました。そうすると何かものを教えることしかできないと考えていて、そしてそれは無くなるものではないと思っていて何か教えることによってスキル、知識を身につけて所得を上げていけたらと思いました。
 我々にとってやりやすいのが日本語でコミニケーションを取れるタクシーがあれば需要はあるのではないか、そう考え日本語学校で語学を学び、タクシードライバーとしてやって行けばそれなりの所得を得れるのではないかとの思いで日本語学校をやろうと思いました。

– するとタクシードライバーに育てるということですか?

 既存の自動車学校のターゲットとしては富裕層の方になると思いますが、我々としては本当は低所得者たちをターゲットにその方たちの所得を上げる何らかの形をとっていきたいと思っています。

– 車のリースにつながってくるわけですね。

 日本語を勉強して運転免許も取得したけどタクシーやるにも車が無いとなった時に弊社から車を貸し出すという仕組みですね。

– そうなるともうタクシー会社みたいでですね

 そうですね、でも現在すでに8社ほどタクシー会社があって新しくは作れないんですね、プノンペンはこれ以上増やさないと市が言っていまして、先の展開としてはシアヌークビルやシェムリアップでやることも視野に入れていますが、今のところプノンペンではタクシー会社はハードルが高いですね。

– 日本では大型免許や二種免許など色々ありますがカンボジアでもやっていくのでしょうか?

 そうですね、今回は普通車だけで申請をしていますが、我々は今後日本のように独自にコースを持ってタクシードライバー、トラックドライバー、バスなどの免許取得にも力を入れて行きたいと思っています。その為の土地の購入自体は終わっているので、順にやって行きたいと思っています。

– コースを作る際には決まりはありますか?

 プノンペンにコースがあるのは一箇所だけで決まりは一切ありませんね。路上教習がいきなり始まる感じですね。視察をしている中で、日本での規格があるんですがベトナムも似ていて、カンボジアも似ています。なのである程度日本、ベトナムのサイズの8000平米以上あれはいけると思っています。

– 今後のプランはどのように考えていますか?

 まずはプノンペンを確立させようと思っています。我々がまずはじめに取り組むべきことは職業ドライバーのための教育機関や教育カリキュラムという部分を先に進めたいと思っています。教習所でもらう本は教習所ごとに作っているのでそういうところも統一していけるものを作りたいと思っています。

– 自動車学校オープンはいつになりますか?

 早くて来週からになります。現在はフェイスブックで宣伝していて、絆フェスティバルに参加した際に仮申込所に記入してくれたのが1200人います。まずその方たちにいつからオープンできるという旨のコンタクトを取ろうと思っています。料金については他の教習所はだいたい150ドルくらいなんですが、我々の教習所は200ドルです。カンボジアの教え方を踏襲しつつ日本式や我々の母体となるミナミのやり方を踏まえて独自のカリキュラムを作りたいと思っています。免許を取得するというゴールは一緒でも我々は免許プラスアルファを打ち出して行きたいと思っています。