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カンボジアと日本の架け橋に

TGL Co., Ltd. CEO 高田 哲才さん

– まずはカンボジアのペストコントロールの実情を教えてください。

 カンボジアではねずみとゴキブリが圧倒的に多いですね。

– ペストコントロールを怠るとどのような弊害が起こり得るのでしょうか?

 病原菌やバクテリアが繁殖し食中毒を招きやすくなったり、飲食店であれば食事に異物が混入する可能性もあります。

– ペストコントロールは飲食店にだけ必要なことでしょうか?

 いえ、そんな事はありません。オフィス、自宅、工場、どこにでも必要な事ですね。

– 一般家庭などでは、スプレーを撒くなど自分たちで対応しているところがほとんどだと思いますが、プロとの差は何でしょうか?

 駆除する対象にもよりますが、素人がやるのとはまったく違います。例えばねずみ駆除の場合、毒餌を用いて駆除しようとすると毒餌を食べたねずみがどこで死ぬか分かりません。必ずしも目の届く範囲で死ぬとは限りませんので、もし気付かないままねずみの死骸を放置してしまうとその死骸が腐り、かえってバクテリアの増殖を招いてしまいます。
 また、ゴキブリの中には市販の殺虫スプレーが効かないゴキブリもいます。ゴキブリは死ぬ間際に卵を産んで死にます。そして産まれてきたゴキブリは耐性を持って産まれてきますので、殺虫スプレーが効かなくなるんです。
 私たちプロはゴキブリに耐性を持たさないように駆除のタイミングから方法まで計画的且つ効果的に駆除しますので、素人が何となくスプレーを撒くのとは訳が違います。

– ではペストコントロール業者の良し悪しはどういうところに現れるのでしょうか?

 一番はどういう薬剤を使っているかだと思います。それは効果の差だけではありません。その薬剤にどんな成分が含まれているのか記載がなかったり、人体へ悪影響がある物もあります。
 農薬をイメージして頂けると分かりやすいと思うのですが、昔の農薬は健康被害が生じるものがありましたが、それと同じようなものを店舗やオフィスで散布しているのと同じです。
 安さをウリにした業者は、そのような人体に危険な薬剤を使用している可能性があります。その点、我々は日本の厳しい基準をクリアした薬剤を使用していますので、その分多少値は張りますが安全性を考慮すれば決して高いものではありません。

– TGLでは飲食店も始められると聞きましたが。

 はい。5月末か6月上旬にオープン予定です。和食メインのレストランで、コンセプトは「枝豆の普及」です。なので店の名前も「えだまめ」にしました。
将来的には、お酒を提供しているところ全てで枝豆が食べられるようにしてきたいと考えていますので、サプライヤーとしてもやっていく予定です。

– どうして枝豆なんでしょうか?

 豆は世界中どこでも食べられていますので、カンボジア人にも受け入れられやすいと考えました。実際私はカンボジア人の友達が多いんですが、みんな枝豆が好きでよく食べます。
さらに枝豆は栄養価が高く、主にビタミンB1、メチオニン、オルニチン、食物繊維、葉酸、イソフラボンを多く含んでおり、スタミナ不足の解消、肝機能強化、高血圧の改善、さらには美容効果やダイエットサポートとしての効果も期待できるとても優れた食べ物なんです。

– そうするとターゲットは主にカンボジア人でしょうか?

 そうですね。カンボジア人が来やすい店作りを心掛けています。
例えば基本的に日系レストランは外観を見てもカンボジアにとっては、そこでどんな料理が食べられるのか分かりづらいですよね。結果的にカンボジア人にとっては入りづらい店になりますが、「えだまめ」は外観からどんな店なのか、どんな物が食べられるのか分かりやすいように工夫しています。
また、価格帯もイオンモールのフードコートと同等かそれ以下の価格帯で提供し、幅広い層の方々に来て頂きたいと思っています。
 さらに枝豆のバリエーションもチリや胡椒などいろんな味付けを提供できるようメニュー開発も進行中です。何をやるにしても基本は見せ方だと思いますので、プロモーションには力を入れていく予定で、イベントなど開催してTGLブランドの知名度を上げていく予定です。