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資格に縛られない生き方

Souvenir Select CEO 吉田 広太郎さん

– カンボジアに来たきっかけから教えてください。

 元々日本で働いていた薬局がカンボジアに進出する事になり、その立ち上げでカンボジアに来ました。

– ところが今回お土産屋さんをオープンされたという事ですが、何かきっかけがあったんでしょうか?

 大学を卒業して薬剤師の資格を取ったんですけど、薬剤師の仕事に拘りは無かったんです。なので大手製薬会社に就職し、営業をやっていました。その製薬会社を辞める時も自分が独立したいという気持ちがあって辞めたんですが、ただせっかく薬剤師という資格があるので薬局として独立しようと思い、まずは薬局で何年か勉強するため薬局で働き始めました。しかし、いろいろご縁があってカンボジアに来る事になりました。
 先ほども言った通り薬剤師という仕事に固執はしてませんでしたので、薬剤師も含めて何をやろうか広く考えた時に、カンボジアに来て初めてやった小売業が、自分が思っていた以上に深いなと思い小売業をやってみたいなと。その時たまたまお土産という商材と出会ったのでやってみようかという事で始めました。

– 日本で薬剤師をやっていた方が収入面でも安定面でも良いと思うのですが。

 そうですね。製薬会社を辞める時にも言われたましたけど、薬剤師の資格を持っているから薬剤師をやるというのは僕にとっては少し違和感があります。確かに薬剤師をやった方が安定的だし安全な道かもしれませんが、別にその道を選ばなくても良い訳で、逆にそういう資格がない人の方がチャレンジが出来て、資格があるためにチャレンジ出来ないという風に感じてしまうので、薬剤師が嫌だという訳ではなくて、薬剤師も含めて並列に考えた時に今回はこの仕事だったというだけですね。

– お土産屋をやるのであればプノンペンよりもシェムリアップの方が観光客も多いしやりやすいのではないですか?

 第一にカンボジアに来た事もお土産屋を始めた事も全て縁があっての事だという事と、シェムリアップは確かに観光客は多いですが、しっかりとしたお土産屋がたくさんあったり、最初からツアーに組み込まれていたりして、そこで私たちが一から立ち上げるよりは、出張や視察も増え始めているプノンペンでは未だにお土産が買いづらいという事でプノンペンで始めました。

– 既に日系のお土産屋さんもありますが、他との差別化はどのようにお考えですか?

 私たちにとっては日系のお店だけでなく、それ以外の空港ですとかセントラルマーケットなども意識して、お菓子類だけでなくクロマーやコースター、マグカップ、ズボンなど観光客が何を欲しているのかに応じて商品ラインナップを常に変えていくつもりです。なので来月にはまったく違う商品ばかりになっているかもしれません。

– 今後どのような商品を取り扱う予定ですか?

 まずお客様の国籍によって必要とされているお土産が少しずつ違います。価格帯だったり種類だったり。そういう意味ではこれから来店頂いたお客様からご意見を伺いながらラインナップを変えていこう思っています。
ただその中でマーケットで売られているけど値札が付いてなくていちいち交渉しなければいけなかったりなど、売られてはいるけど買いづらいものを買いやすくご提供するというところなどにも重きをおいていこうと思っています。

– 今後ネット販売などの予定はありますか?

 ネット販売は将来的にはあるかもしれませんが今のところ予定はありません。それよりもホテルなどにパンフレットを置かせていただいて、オーダーを受けてホテルまでお持ちするという形ではやっていければと思っています。

– 今後の目標をお聞かせください。

 まずはスタートとしてプノンペンでスタートしましたが、シアヌークビルも視野に入れながら今活動している状況で、だいたい2年くらいのうちに設定している売上目標を達成できて現場が安定したら、このノウハウを活かして違う国でやりたいと思っています。もう一カ国はアセアンのどこかに持ちたいとは思っていますが、最終的には10カ国くらいでやりたいと思っています。そうすればそれぞれの拠点を周りながら世界を旅行できますので(笑)。

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