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経済成長している今こそ生活基盤の確保を

COMMERCIAL REPRESENTATIVE OFFICE OF THE DAI-ICHI LIFE INSURANCE COMPANY, LIMITED
Chief Representative 井上 桂太郎さん

– 日系保険会社大手の第一生命保険株式会社が、7月14日に商務省より日本の生命保険会社として初めて駐在員事務所の設立認可を取得し、事務所を開設した。
そこで早速、第一生命保険株式会社プノンペン駐在員事務所の井上桂太郎氏に話を伺った。

 まず、カンボジア人の印象をお聞かせください。

 カンボジア人は勤勉で真面目、何事にも一生懸命で奥ゆかしさの中にも芯があり、どこか日本人と似たところがあると感じています。

– そのカンボジア人は保険について理解していると思われますか?

 確かに生命保険に対する理解度はまだまだ低いと思いますので、生命保険の意義を伝えニーズを掘り下げていくことは必要だと思っています。また、国民性としてリスクについて言及することを避ける傾向にあると思いますので、保険によって生活基盤を確保する必要性を伝えていければと思います。

–カンボジア国内における保険業についてはいかがですか?

 欧米およびアジア系生保など数社が既に参入しており、市場のプレイヤーは今後も増えていくものと思います。そうなれば各社がニーズの掘り下げを行っていくでしょうから、業界全体が市場を作り上げていく中で弊社も一定のシェアを獲得していければと考えています。

– まだまだ所得が生活に追いつかない人が多い中、この国のポテンシャルをどう見ていますか?

 当初は投資性の保険商品の販売を通じて市場参入していくなどといった必要があるかもしれません。例えば、教育に対する熱は高いので学資保険などからスタートし、次第に保障性商品の販売を拡大していくことなどが考えられます。

– カンボジア進出の狙いは何でしょうか?

 まず100%日本の資本で会社を作れるということが挙げられます。
そして何より若い世代が多く、高い経済成長を今後も期待出来るという点は我々の業界にとっても大変重要なポイントです。

– 競合他社についてはいかがですか?

さまざまな会社が市場を開拓していますので、私たちも見習うべきところは見習っていきたいですね。

– カンボジアでの事業プランを教えてください。

現状でお答えするのはなかなか難しいですが、例えばカンボジア市場に精通し弊社の保険事業に共感してもらえるパートナーと提携関係を結び、事業を立ち上げていくことなどを検討しています。

– 既に進出されている他の国と事業プランは同じですか?それともカンボジア独自のプランをお考えですか?

 当然カンボジアという国に即した事業プランは必要だと思いますが、他の国で培ったノウハウも我々の強みですので、それを活かしていければと思っています。

– 現状保険窓口が少なく、日本のような加入しやすい窓口の開設やその他の保険商品の展開などの予定はありますか?

 チャネルとしては、既に市場参入している生命保険会社が採用している銀行やエージェント(営業職員)を介した販売チャネルも視野に入れておりますし、また、企業等を通じて保険販売する団体保険チャネルなどが考えられます。
 カンボジア市場の実情を踏まえ、当社の保険商品をお届けしたいお客さまに如何に効率的にアプローチできるか、また当社の保険に興味を持たれているお客さまが如何に容易に加入することができるか、といった視点に基づき、いろいろな可能性を探っていきたいと考えています。

– 保険を通して見た時に、カンボジアはアセアン諸国の中で何か違いはありますか?

 やはり若さはアドバンテージとしてありますよね。
そして中所得国の仲間入りを果たしましたし、今後更に中間所得層が増えることが期待されます。

– その他、井上氏は「私たちがカンボジアで良い仕事が出来るとしたら、それは先人の日本人の方たちの努力や苦労が今日のカンボジアにおける日本に対する信頼に繋がっているからだと思います。その良いイメージをさらに向上させられるように頑張っていきたい。」と意気込みを語られたその表情は自信に満ち、頼もしさを感じる事が出来た。
 現在はまだ市場調査のフェーズであり、営業活動はまだ先だが今後の活躍に期待したい。

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