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メーカーだからこその信頼とクオリティ

PIT & GO Automotive Service (Cambodia) Co., Ltd.
マネージングダイレクター 杉浦 智之さん

– まず御社の強みやウリを教えてください。

 トヨタを筆頭にデンソー、アイシン、豊田通商の4社でやっているんですけど、やはり車や部品を作っているメーカーですので技術的な強みは持っていると思っています。
 それとトヨタさんは長年ディーラー経営のノウハウを持っていますので、そのノウハウをディーラーそのものではなく、敷居を低くしてディーラーよりも入りやすい店づくりをしながら、店の雰囲気と技術力そして我々デンソーやアイシンというのはそれぞれ市販向けの部品を持っていますので、純正とはまた違った安い部品を持っていますので、そういう“店づくり”、“部品”、“技術”をウリにしてやっております。

– カンボジアのローカルの修理工場などおどろく値段のところもありますが、その辺はどのように見てますか?

 ローカルの工場はローカルの工場の需要があるので、お客様も一律ではなくお金をかけてでも高い品質のものを求める方もいらっしゃれば、そうではなくて安く済ませたいお客様もいらっしゃいますので、お客様の選択肢の中で若干の費用は払ってでも安心してサービスを受けられ、待ち時間もゆったり過ごせるような店づくりをして、お客様に我々の店を選んで頂けるようにしてきました。

– お客様の需要というのは日本とカンボジアでも違うのでしょうか?

 違うと思います。日本ではやはり最優先されるは“時間”ですね。なるべく待ち時間を少なく、ほとんどの整備は予約制で待ち時間なく約束の時間通りにやるという“時間”をウリにしているのが今の日本だと思います。
 カンボジアにおいては時間をウリにするのはもうちょっと早いかなという気がしていますので、我々は技術をウリにしていきたいと思っています。

– ではカンボジア国内においてもここ数年で走っている車が変わってきていると思いますが、修理の現場においてもその変化はありますか?

 やはり車の制御が昔はエンジン制御やトランスミッション制御などバラバラに制御されていたのが、今は統合制御になってきていろんな情報を一つのコンピューターに集めて調和された制御に変わってきていますので、その辺の診断する技術というのは非常に高い技術力が求められてきます。ウチのメカニックも研修を受けながら勉強して、素早く短時間に確実に見つけて交換していくということになっていくと思います。
 カンボジアで走っている車を生産年数で見ると2002年生産というのがピークなんです。16年前の車というのは日本では廃車になっているような車がいまだに一番多いというのがこの国の車でして、例えばお客様に部品交換で部品の値段が10万円ですというのはちょっと申し訳ないなと思いますので、我々で目利きをしながら街中の中古の部品を見繕って安く抑えるようにしています。古い車に乗られている方は高い修理費用を払いたくないでしょうから、確実な診断はしながら部品交換のところではお客様のニーズに合ったいろいろな提案をしています。

– 日頃の自分たちでも出来るメンテナンスはとても重要だと思いますが、カンボジアのドライバーの知識はどうなんでしょうか?

 正直低いですね。トラックなどの職業ドライバーですら知りません。物づくりの観点から言うと、車や部品を作るとき耐久寿命を想定しながら作るんですけど、その寿命を超えている車が多いですよね。
 日本の感覚では車ってそんなに壊れるものではないという感覚ですけど、確かにそう簡単に壊れたりしないんですけど、耐久寿命の年数や走行距離を越えてしまうと何らかの不具合がきますので、そういう車が多い中でカンボジアの方々はあまりそういう意識を持っておられないというところはありますね。

– 今後のカンボジアの市場はどういう風になっていくと思いますか?

 政策がどうなっていくのか、今この国の中古車は北米からずっと入ってきているんですけど、近隣を見てみてもベトナムは10年くらい前から中古車輸入は止まってますし、ミャンマーも昨年から止まっていますし、中古車輸入でも年数制限で新車から3年の車は良いけど古い車はダメというような自分の国をスクラップ工場にしたくないとか、安全に乗ってもらうためには新車から3年の車を輸入して10年15年乗るというところに国がもって行こうというのが近隣諸国はだいたいそうなんですが、カンボジアはまだ現段階では中古車を規制していませんので、このまま中古車が増え続けるのはどうかなという気はします。
 カンボジアもみんな新車の良い車に乗れば車に対する考えも大きく変わっていくと思いますが、なかなかまだまだそういう方が少ないので中古車の意識でいらっしゃるというところがあると思います。

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