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インターン生は何を見て、何を感じ、どこへ向かうのか

インターン生 福尾 みらいさん
髪結 Beauty Japan マネージャー 三戸 愛子さん
NPO法人国際美容ボランティア協会 理事 渡邊 久雄さん

– 今回はインターン生とそれを受け入れる側の話を聞かせていただこうと思います。
まずカンボジアに来てまだ1ヵ月そこそこの福尾さんに聞きたいのですが、どうしてカンボジアに来ようと思ったんですか?

福尾
 もともと日本で美容師をしていたのですが、海外に出て自分の限界を見てみたいとずっと思っていました。行動力がもっとあればアフリカにも行ってみたい。そんな時にIBVA(国際美容ボランティア協会)のスタディツアーで一度カンボジアに来る機会があり、カンボジアはもともと来たいと思っていた国だったので、今働かせてもらっている髪結が主催しているインターンシップを利用して改めてカンボジアに来ました。

– 私のイメージでは美容師の方は東南アジアとかではなくヨーロッパとかに行きそうなイメージなんですが髪結はなぜカンボジアだったんでしょうか。

三戸
 ヨーロッパをはじめとした先進国の美容業界は完成されているイメージがあって、逆に、カンボジアに来ました。実際、美容はヨーロッパの方が箔が付くと思いますが、私は誰も手を付けていないような未開感が良かったんです。
日本で私が今まで培ってきた経験や戦略が活かされるのもカンボジアではないかと。例えば関東であれば人口の多さもあって、一つのジャンルに固執してもやっていけますが、地方でその戦略では多くのお客様を獲得するのは難しい。わざわざ県外から来る事なんて稀ですから。ですから、それに特化した戦略を持っている地方の美容室での経験を人口と美容室の密度が近いカンボジアで活かせると思いました。

– とはいえ、ヘアスタイルだけではなくファッションやメイクなど日本人の感覚からするとカンボジアは異文化すぎませんか?

三戸
 いえ、そんな事はないと思いますよ。意外と持っている物とか使っている物とかが新しかったりしますし。もちろん韓国や中国など外国の文化や商品がたくさん入ってきているからなんでしょうけど。
髪型もただやり方がちょっと違っているだけで、手法としては台湾にもアメリカにもあるんですね。

– カンボジアでインターンシップ、スタディーツアーをされていますが、そればどうしてですか?

渡邊
 何事も経験できるってすごく大事な事だと思うんです。例えば僕らの上の世代の人たちが何か感じていた事を僕らは感じる事が出来ないし、その下の世代はもっと感じる事が出来ないんです。それはどうしてかというと、その時にその世代の人たちが苦労したからなんですよね。整えちゃってるんですよ。それは決して悪い事ではないんですけど、でもそれを分かれと言っても分かる事が出来ないんですよ。だからこそ“ゆとり”とか“さとり”と呼ばれる世代の子たちが「なんで?」「それ意味あんの?」って感じているような事を「意味があるんだよ。」って分かってもらう為には、それが整っていない環境の方が良い。アメリカ、フランス、イギリスとかの先進国ではどこも整ってしまっているから感じられないんです。だからこそ感じる事ができる国で感じる事が大事だと思います。なので、もっともっと若い子たちを受け入れていきたいですね。

2ヵ月後、福尾さんはインターン期間を終える。
たった2ヵ月とはいえ、自分のやりたかった海外での生活をした後、福尾さんに何か変化があるのだろうか。今後が楽しみである。

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