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予防の意識

 先月初旬、10歳の少女が猫に咬まれ狂犬病を発祥し死亡したというニュースがfacebookなどのSNS上で拡散されて以降、カンボジア国内では狂犬病に関するニュースが多く報じられている。カンボジアには飼い犬飼い猫を含み狂犬病ワクチン接種がされいない犬猫が多く存在しており、あまりに急に多数の人々がワクチンを求め始めたため、今後ワクチンが不足してしまうかもしれないなど、問題は依然解決されていない一件ではあるが、私個人としては「予防」について再び考えさせられた一件であった。
 「予防」とは悪い事態が起こらないように前もってふせぐこと、つまり予防とは単にウイルスに対して抗体をつくるため、前もって病院で注射をしてもらうことだけでなく、日常的に行う様々な行為も予防である。
 歯を磨くことは虫歯や歯周病に対する予防であり、同様に健康な食事を摂ること、より分かり易く言えば栄養サプリメントを摂ることは、生活習慣病や様々な病気に対する予防である。以前より日本人は予防に対する意識が欧米各国と比較して低いと言われている。健康に対する意識調査において日本が他の先進国に比べほとんどのカテゴリーで低水準であったという調査結果を目にしたことがある。国民皆保険制度への甘えなのか、多くの日本人は治療に重点を置き、予防に対しての意識が低いのではないだろうか。
 日本に住んでいるのならばそれでいいのかもしれない。事実日本は未だに長寿の国であるし、世界に誇れる医療制度を持った国である。しかし我々が住んでいる国は日本ではなく、カンボジアである。海外、特にカンボジアを含む発展途上国に住む以上、日本で治療を受けれれば大事に至ることはなかった、また最悪の場合は日本にいれば助かっていた、というような目に遭う危険と常に隣り合わせとなる。
 「自分の身は自分で守る」、あたり前のように聞こえるしれないが、下手にカンボジアでの生活になれてしまっていた自分にとっては色々と反省させられる言葉である。

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