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カンボジアの進むべき道は

 日本でよく耳にしていた言葉で「欧米では…」とか「アメリカでは…」というような言い方をする人がいる。意味合いとしては日本もそうなるべきだという意味合いで使われているが、なぜ欧米式の方が良いとなるのだろうか。たとえ日本のやり方が間違っていたとしても、別に欧米の真似をせずに日本に合った方法に改善すれば良いだけではないのだろうか。
 さらにスマホ以前の携帯電話をはじめとした日本のガラパゴス化がよく指摘される。なぜ日本でAppleやGoogleのような会社が生まれないのか、もっと独創的な発想が出来ないのかと議論されることもある。これからの国際社会を生きていくためには国際標準に倣えということなのだろう。
 しかし実際にはどうなのか知らないが、当の欧米では「○○では…」などという言い方はしないのではないだろうか。完全に私個人のイメージではあるが、参考にしたり見習うことはあってもどこかの真似をしようとは思わない気がする。なので私は「欧米では…」と言っている人がすでに欧米的ではないという滑稽な姿に見えてしまう。
 世界一の長寿の会社は日本の会社だと聞いたことがある。たとえ世界一の売上があっても潰れてしまえば元も子もない。それこそ日本には「継続は力なり」という言葉があり、地道という言葉が好きな日本人は瞬間的に輝く事は出来てもそれを継続できなければ意味がないと考え、そこに当然派手さは無い。ゆえに現代では派手で目立つ欧米系の会社や考え方がもてはやされるのかもしれない。
カンボジアの日系企業の9割は赤字と話を聞いた。正式なデータに基づいた話ではないだろうから、実際に9割の会社が赤字かどうか分からないが、そんな話が出るほどみんな大変だという事だろう。しかし確かに撤退してしまう会社もあるが、そこまで多いようには感じない。
 なぜか。今は赤字でも投資の期間だと考え、続けてさえいれば経済成長著しいカンボジアだからいずれは黒字化できる時がくると考えているかもしれない。実際世界にはAmazonのように7年間ずっと赤字だったが今ではGoogleやAppleと肩を並べる企業へと成長したという前例もある。
 まさに「継続は力なり」ということなのだろう。しかし来るべき時が来た時に勝負できる体力が残っていなければ本末転倒である。誰も別に赤字でもいいやと思ってやっているわけではないだろうが、黒字化できるに越したことはないはずである。
 これまでもさんざんカンボジアでの日本の存在感を高めたいと公言しているが、私たちの協力できる事があれば何でも相談して頂きたい。そして私たちからも相談させて頂きたい。

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